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診療科紹介

血液腫瘍科

当科では、科の名の通り子どもの血液疾患、腫瘍性疾患全般の診療にあたっています。その中でも特に白血病などの血液腫瘍と小児がんと呼ばれる固形腫瘍を中心に診療しています。

現在、小児がんは、治療成績の向上と均霑化をはかる目的で、全国に15の小児がん拠点病院とその下に小児がん連携病院を認定し、そこで治療することが定められています。群馬県では当センターと群馬大学医学部附属病院が連携病院の認定を受け、当センターでは年に十数名の新規小児がん患者を受け入れ、病棟には常時10名弱の患児が入院し化学療法を受けています。

小児がんの治療成績は年々向上してきており、小児がんで最も多い急性リンパ性白血病の標準リスク群では95%以上の5年生存率を達成しています。さらなる治療成績の向上を目指し、日本小児がん研究グループ(JCCG)の一員として、新規薬剤や新規臨床研究に積極的に参加しています。一方で、予後の比較的良い急性リンパ性白血病でも、半年以上の入院化学療法と1年半に及ぶ外来治療が必要であり、また、治療中は骨髄抑制があり感染の危険性が高いことから、児や家族の日常生活は大きく制限されているのが現状です。それに対し、当センターでは小児専門病院の長所を活かし、院内学級やプレイルーム、家族用の宿泊施設などの設備を充実させて児と家族のストレスを少しでも軽減できるよう努力しています。

また、治療成績の向上に伴い小児がんを経験し治癒しているいわゆる小児がんサバイバーが増加し、現在では、20歳代の700人に1人は小児がんサバイバーであると推定されています。小児がんサバイバーのおける晩期合併症も大きくクローズアップされてきており、当科では長期にわたり詳細なフォローアップを行うことで晩期合併症を早期に見つけ治療に繋げる努力を行なうとともに成人診療科に引き継ぐ移行医療も積極的にすすめています。

その他、貧血疾患や血友病、血小板減少症などの出血性疾患、好中球減少症、血球貪食症候群、乳児血管腫(いちご状血管腫)などの全ての非悪性疾患も診療しています。